インタビュー ( 2025.08.21 )

沢山の先輩に教われる環境で、昨日までの自分の介助を超えていく。

特別養護老人ホーム 福音の家

田久栞奈 インタビュー01

田久栞奈さん(入職1年8ヶ月)

福音の家 特別養護老人ホーム/ケアワーカー

特別養護老人ホームのケアワーカーとして、入居者の介助を中心に行っている田久さん。日々の業務の傍ら、介助の技術力向上のため、ひたむきに試行錯誤を重ねています。そんな彼女にお仕事の苦労ややりがい、ケアワーカーとして目指す姿についてお聞きしました。


介助の技術力を磨きたい。
その想いで、アルバイトを経て入職へ。


現在はお仕事をされているのですか?

ケアワーカーとして働いて一年八ヶ月。食事や排泄、入浴介助など、主にご入居の方に直接関わる仕事をさせてもらっています。

福音会には、どんなきっかけがあり入職されたのですか?

学生時代の実習先のひとつに福音会があり、その頃から施設全体に満ちている明るい雰囲気や職員の方々のフレンドリーな関係性、イベントに対する積極的な姿勢が素敵だなと感じていました。実習後も在学中からアルバイトとして働かせて頂き、そのまま常勤として入職させて頂きました。学生時代の施設実習では、小規模多機能や障害者施設なども見学させて頂いたのですが、自分自身の介助の技術力を磨きたいという部分と、普段の生活から看取り看護に至るまで、より密にご利用者と関わって濃い時間が過ごせるという点に魅力を感じ、高齢者施設での仕事を選びました。

アルバイトを経て、入職してからはどのようにお仕事を覚えていったのですか?

高校が福祉養成校だったので介助技術は一通り習っていたのですが、やはり実践となるとご利用者ごとに介助方法も変わってくるので、基礎だけでは足りなくて。わからないときは先輩や主任に相談したり、実際にご利用者の介助を見学しては自分でも実践してみて改善点を見つけて…を繰り返しました。「ダブル」と言って、歴が長い先輩と新人が組んで教わるという体制もあるのですが、私は、先輩や主任、作業療法士さんにとにかく自分から聞きに行くということを心がけていました。

ほかにも毎月、理学療法士の先生が来てくださる研修があるので、そこに参加させて頂きながら介助方法の知識や技術を学んだり…。私たちの仕事は腰痛になりやすい仕事でもあるので、その腰痛を予防・改善するにはどのような身体の動きで介助を行った方がいいのかということや、ご利用者がベッドに寝ている状態でのクッションの入れ方など、様々な介助方法を理学療法士の先生にご指摘頂いて、また改善して…という感じで、日々技術を磨いてきました。

田久栞奈 インタビュー02


フレンドリーな関係性があるから、
わからないことは遠慮なく聞けて、技術を突き詰められる。


実際に働いてみて、福音会のどんな部分に魅力を感じていますか?

デイサービスではないのでそこまで頻度が多いわけではないですが、レクリエーションがあるときには職員皆で盛り上がって、ご利用者の方々も明るい雰囲気で愉しんで頂けています。夏祭りなどのイベントでも、施設長をはじめ、立場が上の方々も率先して「いくぞ!」という熱血な感じがあったり、皆がどんどん案を出してくれたり…。職員同士の関係性も、もちろん介助のときはしっかり仕事をしますが、それ以外の場面では少しおちゃらけてみたり、上下関係はありつつも世代関係なくフレンドリーに接し合えるのが福音会ならではの魅力だと思います。

お仕事をしていて、大変だと感じることはありますか?

介助の方法って、本当にその方ごとに変わるんです。ご利用者に合わせた介助を行う中でも、自分が辛い体制で介助を行っていると、ご利用者の方もどこか辛い姿勢になっていることがあるので「自分なりの介助方法」も模索する必要があって、そこは毎回苦労する部分ではあります。

私自身、課題を見つけたら直さないと納得いかない、次に進めない性格で、「何回繰り返しやるの?」というぐらい突き詰めちゃうタイプなので、とても大変です。ただそんな中でもリハビリの先生に言えば快く教えてくれたり、理学療法士の先生に聞いたりと、周りに教えてくれる、付き合ってくれる先輩が沢山いるので、そんな環境がとてもありがたいなと思っています。

田久栞奈 インタビュー03

お仕事をしている上でやりがいを感じる瞬間は?

優しいご利用者の方々が多くて、些細なことでも「ありがとう」の言葉を頂けることが多いんです。施設には車椅子の方も多いので、ゴミ箱に入れようとして外れてしまったティッシュを拾って入れてあげただけでも「ありがとう」と言ってもらえたり、イベントの飾りつけを担当した時には「綺麗だね」と声を掛けてもらえたり…。そういった言葉を頂ける度に温かい気持ちになります。

あとは介助が上手くできたときもやりがいを感じます。例えばベッドから車椅子に移動させるときの動きを改善したいなと思ったら、リハビリの方や先輩に聞いて改善していくのですが、それが次の介助で活かせたときは「一歩進めた!やった!」とご利用者の役に立てた気がして嬉しくなります。


ご利用者に自分らしく過ごしてもらうために、
私なりの介助技術を磨いていきたい。


将来の展望について教えてください。

この先も福音会で長く働きたいなということと、入居者様に自分らしく過ごしてもらうために、一人ひとりに合った適切なケアをしていきたいです。福音の家では看取りまで行っているので、「最期までこの人でよかった」「この人に来てもらって良かった」と思って頂けるように頑張っていきたいです。

介助の技術について、学生時代は指摘してくれる先生が周りにいましたが、施設で一つひとつの介助に何かを言ってくれる人はあまりいないので、そこは自分で見つけていかなくちゃいけない部分だと思っています。もちろん聞けば教えてくれる先輩は沢山いますが、課題を見つけて改善していく、技術を磨いていくのは自分でやるしかない。一つひとつ、少しずつでも改善できれば、それが自分のためにも入居者様のためにもなると思うので、これからも努力していきたいです。

入職を目指している方にメッセージをお願いします。

最初は慣れないことばかりで大変だとは思いますが、優しく教えてくれたり、一緒にどんどんチャレンジしよう!という先輩方ばかりなので、心配しなくても大丈夫です!悩みがあっても気軽に相談できるし、フレンドリーな関係性が福音会の魅力だと思うので、あまり気負わず挑戦してほしいです。私も一緒に働けることを楽しみにしています!

田久栞奈 インタビュー04