インタビュー ( 2025.08.20 )

リーダーとしての働き方、どう考えてますか?

特別養護老人ホーム 福音の家

福音の家(藤島&鯉沼)対談01

【MEMBER】
藤島大三
福音の家 課長補佐
入職18年目。新卒で入職し、デイサービス「まちだケアセンター」配属となる。5年目以降からは副主任や主任生活相談員という立場も経験。現在は特別養護老人ホーム「福音の家」の課長補佐を務めている

鯉沼直
福音の家 主任ケアワーカー
入職10年目。入職から現在に至るまで「福音の家」で勤務。副主任経験があり、一度は一般職員に戻ったものの、藤島課長補佐の推薦もあり、現在は主任ケアワーカーを任されている


現場全体の取りまとめや職員の育成に携わる「リーダー的立ち位置」での仕事。責任ある役職に就き、業務を行うことの苦労ややりがいについて、特別養護老人ホーム「福音の家」で働くお二人に伺いました。


現在のお仕事内容について教えてください。

藤島:課長補佐として、各フロアの主任さん方をまとめるのが仕事です。各職員に毎日挨拶しつつ、体調の確認や困っていることがないかなどを訪ねて回っています。相談事に対応したり、トラブルがあった時に対処したりするような役割が主ですね。

鯉沼:私は主任ケアワーカーとして、ご利用者の体調が悪くなったときにサービス内容の変更提案を行ったり、職員に対しては休みの調整や人材育成などを通して、フロアが円滑に回るようにマネジメントするのが役割です。

福音会に入職するきっかけを教えてください。

藤島:大学四年生の頃にゼミの先生経由で、三つの事業所から声を掛けて頂き、一日体験に行かせて頂く機会がありました。その時最初に行ったのが、福音会のまちだケアセンターというデイサービスでした。ご利用者がよく笑っている姿を見て、明るくていい施設だなと感じたのと、職員の方々が気さくに話しかけてくださったのが印象的で「ここなら自分も社会人として成長できるかもしれない」と思い入職を決めました。

鯉沼:私の場合は、就活を考え始めた大学の四年生の秋頃に、町田エリアで顔が広い先生に「どこかいいところないですか?」と相談したところ、福音の家を紹介頂き、施設見学をさせて頂いたのが最初です。見学をした次の日あたりにはもう「アルバイトいつから来る?」と連絡が来て(笑)。11月からアルバイトとして働き出して、3月末には「じゃあ4月からよろしくね」と面談で伝えられ入職が決まったという感じです。アルバイト期間も先輩職員の方々がすごく丁寧に教えてくれていたので、今さら違う法人を見に行く必要もないなと思い、入職を決めましたね。

福音の家(藤島様&鯉沼様)対談02


気さくに話しかけてくれる職員と、施設内の明るい雰囲気が福音会の第一印象だったと話すお二人。そこからどのようにキャリアを積み、リーダー職を担うまでになったのでしょうか。 


現在に至るまでのキャリアを教えてください。

藤島:新卒で入職してからずっと福音会というキャリアです。最初はデイサービスに12年程いて、5年目以降は副主任や主任生活相談員という立場も経験させて頂きました。その後は特養である福音の家に異動になり、現在に至ります。特養に異動を希望した理由としては、新しいことにチャレンジをしたいことと、デイサービスでの介助が上手くいかず時間がかかってしまうことがあって、ご利用者に申し訳ない気持ちがあり、「介護技術をもっと極めたい」と考えるようになったことも大きなきっかけでした。異動してからは副主任ケアワーカーという立場を経て、課長補佐として働いています。

鯉沼:私は入職から現在に至るまで福音の家で勤務しています。役職としては10年の間に「副主任をやらないか」とお話を頂いて副主任になり、事業所として副主任という制度が無くなるにあたり一般職員に戻った期間もありましたが、藤島課長補佐や施設長から「今後の成長としていろんなものがまた見え方が変わってくると思うから、一度主任を経験してみるのもいいと思う」というお話を頂き「確かにそうだな」と納得して。自分の人生の中で成長の一歩にはなるのかなと思い、今は主任ケアワーカーという立場を任せて頂いています。

お互いの印象について教えてください。

藤島:私が特養に来て二階フロアに所属していた当時、食事介助を必要とするご入居者の方が多くて、それに対する職員の数が足りていなかったんです。思ったような介助や支援ができず困っていたときに、当時フロアが違う鯉沼さんが「余裕のある他のフロアの職員に来てもらって、二階フロア職員の仕事量を緩和するのがいいのでは」と提案してくれたんです。他の所属なのに、違う階のフロアのことまでよく見ているんだなと感心したことを覚えています。

鯉沼:私が入職した当時、藤島課長補佐はデイサービスの方にいたのであまり関わりはなかったですが、とにかくご利用者や仕事に一生懸命な人という印象がありました。特養に来てからも職員の話をよく聞いてくれて、ご利用者のことで悩んでいる職員がいれば、相談にのって一緒に考えてくれる姿を見て、あのときの印象は間違ってなかった!という感じでしたね。私自身も数えきれないくらい相談しています(笑)。本当に頼りにさせて頂いています。

藤島:こういう立場なので相談を受けることも多くて、中でも職員同士の関わり方の悩みは一番多いですね。役職に就いている人間としては全体を俯瞰して見ることが大事ですが、鯉沼さんは物事を客観的に捉えられるし、言語化が上手なんです。以前から職員全体の動きを見渡せていましたが、今はより伝え方や言い回しが選べるようになってきたなと感じています。だからこそ主任を任せたいなと思うようになりました。

鯉沼:伝え方や言葉の選び方は、ずっと自分の課題ではありました。今回また主任を担うことになり、おざなりにしていた部分を直そうと思ったときに、藤島課長補佐というお手本が目の前にいてくれたので、聞く姿勢・話す姿勢を参考にさせて頂きながら日々意識しています。まだ全然できてはいないんですけど。

藤島:でも本当にすごくポテンシャルを持っていると思うので。主任になる前からアイデアや全体を見渡す力を持っていましたが、立場とともにますますその視点が大事になってくるとは思うので、ぜひ頑張って係長、課長、施長まで上り詰めてほしいですね(笑)。

福音の家(藤島様&鯉沼様)対談03


管理職の先輩・藤島さんからの推薦もあり、主任を任されることになったという鯉沼さん。そんなエピソードからも「職員の仕事ぶりをきちんと評価してくれる」という福音会の魅力が感じられます。リーダー職として働くお二人が心がけていることは何なのでしょう。


お仕事をしている中で大切にしていることはありますか?

藤島:職員の育成という部分で言えば、皆の話を最後まで聞くことでしょうか。触りだけ聞いて結論を出すのではなく、相談を最後まで聞いた上で意見を伝える。それぞれの職員に合わせた伝え方を意識して、伝えるだけでなく「その人はどうしたいか」を訪ねるようにしています。考える力を持ってほしいし、自分の言葉に責任を負って実行することを身につけてほしいので、そういった部分を意識していますね。やっぱり職員それぞれ想いや考えも違うので、何か一つ伝えるとしてもその伝え方は難しいなと思っています。

鯉沼:私も職員やご利用者も含めて、人間関係という部分がとても重要な仕事だと日々痛感しています。我々の役割として、時と場合によっては間に入って調整することも必要になってくるので、話の聞き方や伝え方を試行錯誤しながら、いい関係を築けるように意識しています。

藤島:職員の数も限られた中での仕事にはなるのですが、そんな中で少しでもご利用者や職員とのコミュニケーションを大事にして、一人ひとりの想いを知ることで、適材適所とまでは言えないかもしれませんが、仕事の割り振りや業務の指示に活かしていけるよう意識しながら管理職としての業務にあたっています。

福音の家(藤島様&鯉沼様)対談04


現場全体に目を配り、職員一人ひとりに気を配る。コミュニケーションを大切にしながら、現場が円滑に回るように努めるお二人の話からは、管理職ならではの責任感が伝わってきました。最後にこれからのことについてお伺いしました。


お二人の今後の展望を教えてください。

藤島:ご入居者の方々にとっては終の棲家となることも多いと思うので、一回でも多くの笑顔が見られて、一日でも多く「福音の家で住めてよかったな」と感じてもらえるような場所にしていきたいということが第一ですね。職員に関して言えば、楽しく仕事をしてもらえたらと常に思っています。もちろん職員だけが楽しんでもしょうがないので、ご入居者の方々と関わりながら、一緒に楽しく生活を支えてもらえるような、環境づくりや関わり方を導いていけたらいいなと思います。

鯉沼:個人的には常に「仕事!仕事!」と前のめりではなく、気楽に生きていたい人間なので、現場に入ったときもちょっとふざけて、ご利用者に笑って頂いたり…ということを常に意識しています。些細な心がけですが、フロア全体に笑顔が多く、和やかな雰囲気で皆が過ごせる空気づくりをしていけたらいいなと思っています。もちろん行事やイベント外出なども注力していきたいことではありますが、日々の笑顔が一つでも多いことが大事だと思うので。

福音の家(藤島様&鯉沼様)対談05

福音の家(藤島様&鯉沼様)対談06

入職を目指している方に向けてメッセージをお願いします。

藤島:事業所ごとにカラーはあれど、福音会全体が一人ひとりのご利用者に対して真摯に接している法人だと思います。ご利用者の生活を支えているという面で一人ひとりの想いがすごく強いですし、「あとはやっておいて」と投げ出したりせずに、ご利用者が今困っていることに対して「ここどうすればいいかな?」と、誰に言われるでもなくそれぞれが考え、相談し合って、実践している。そこが魅力だと思います。我々の事業所も職員全員がご利用者に真面目に向き合っていますので、ぜひ福音の家に来てください!(笑)

鯉沼:今、福音の家ではスタンダードケアと言って「支える心」「担う心」「感謝の心」という三つの心を組み込んだマニュアルを作成して実践しています。職員一人一人が困ったときに初心に立ち返れるようになっていて、統一したケアができるのも事業所の特徴だと思います。職員の育成面も、私が入職したての頃より充実してきていて、夜勤指導なども状況を応じて回数を重ねて教えてくれたり、できない部分は時間をかけて様子を見るという感じで、職員一人ひとりに合わせた指導をしてくれる環境があるので、未経験の方でも安心してスキルアップしていけると思います!

福音の家(藤島&鯉沼)対談06