インタビュー ( 2025.08.21 )

ご利用者の生活に寄り添う看護師として、一人ひとりに最善のケアを導き出していきたい。

大泉学園デイサービスセンター

田島茉美 インタビュー01

田島 茉美さん(入職4年)
大泉学園デイサービスセンター/看護師・主任補佐

ご利用者に対する医療的な処置を一手に担う看護師の仕事。総合病院や有料老人ホームでの看護師経験があり、現在は大泉学園デイサービスセンターで働く田島さんに、デイサービスならではの看護師としての苦労ややりがいについて、お話を伺いました。


子育てへの理解があり、
職員同士で協力し合える環境に魅力を感じた。


現在のお仕事内容を教えてください。

デイサービスで働く看護師として、ご利用者の健康管理、食事、入浴、排泄の介助やサポートなどをメインに行っています。体調確認や入浴の可否の判断、服薬管理、口腔ケア、点眼や軟膏塗布などから、訪問看護や訪問医との連携、急変対応なども私たちの仕事です。主任補佐としては、一歩引いて現場全体を見るのが主な役割ですね。業務が円滑に回るよう考えつつ、職員皆が休みの希望をなるべく叶えられたり、家族の時間を大切にできるよう、働きやすさを意識しながら勤務表を作成したりしています。

それから委員会活動も積極的に行っています。東京都主催の研修を受け、伝達講習として職員に伝えたり、職員の労働時間や業務改善効率化などについて話し合ったり…と内容も様々です。

田島茉美 インタビュー02

福音会に入職を決めたきっかけはありますか?

看護学校卒業後、総合病院や有料老人ホームの看護師として経験を重ねてきました。認知症の方に看護師として様々なケアを行うことで、ご本人やご家族から「あなたが受け持ちでよかった」と声をかけて頂けて、日々の仕事にやりがいを感じていた一方で「もっと違う、良いケアがあるのではないか?」という気持ちもありました。今よりもっと、認知症の方や高齢者の方に対する看護の知識やスキルを深めたいという想いと、出身地でもある練馬区で地域に貢献できる仕事に就きたいと考えていたこともあり、介護予防や認知症ケアに力を入れている大泉学園デイサービスセンターへの転職を決めました。

転職の際、数ある法人の中で福音会のどんな部分に魅力を感じましたか?

転職する頃は娘もまだ小学生で、何かあった時にすぐに駆けつけられる距離や環境であることを重視していました。病院の夜勤時代などは寂しい思いをさせてきたこともあり、「子どものために」という目線で五件ぐらいの法人を検討した中でも、福音会では「職員皆が家庭も大事にしながら働いている」ということを伺って。子どもが熱を出しても周りの方々が嫌な顔をせず代わってくれたり、「早く帰ってあげな」とサポートしてくれる、子育てへの理解がある環境だと伺い、とても魅力的に感じました。

実際に働いてみて、病院や有料老人ホームと比べてデイサービスならではの魅力をどんなところに感じましたか?

「よりご利用者の生活に近い」部分が魅力だと思います。朝、お迎えに伺うところからスタートして一日の生活の流れを知ることができますし、本当に些細なことかつ必要なこと、例えば「薬をお薬カレンダーに入れておけば、あとでご利用者が一人になった夜でも自分で飲むことができるのではないか」というように、ご利用者ごとの生活リズムや行動に寄り添って、看護師として支えになれるのがデイサービスならではだと思います。

田島茉美 インタビュー03


多職種の連携や信頼関係があるからこそ、
チームの皆で最善のケアを生み出せる。


お仕事をしていて苦労することはありますか?

デイサービスで働く看護師は、予期せぬ事態にも冷静な判断力が求められます。医師が常駐していない現場で、医療の知識があるのは自分だけという中で、直ちに救急要請すべきか、明日の受診で間に合うのか、それとも受診の必要がないのかなどを判断しないといけません。

今、大泉学園デイサービスセンターの登録者数は110名以上、病院などと比べても看るべきご利用者が多いんです。その中で、誰にペースメーカーやシャントが入っていて、誰が血圧が高くて、心臓の薬が必要で…とそれぞれの疾患を把握し、どんなリスクが考えられるか、情報を常に更新し続けないといけません。ご利用者の普段の様子を把握していないと、異常があったときの比較ができないので、そこが大変ですね。ただその情報があるおかげで一人ひとりに合ったケアが提供できると思うので、大切にしたいことでもあります。

お仕事の中で、やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?

総合病院では、先生の指示の下で、注射や点滴をして、採血して、異変を察知して、急変したら先生に電話して…と、忙しくほぼ決まった業務を行うという面が大きい環境でした。それに比べてデイサービスは一人ひとりに向き合いながら、看護師としてはこう考えているが、介護士の立場ではどうなのか、相談員はどう考えているか、ご家族の想いは…と職種の違う相手と意見をすり合わせながらチームで動きます。一方の考えを押し通すのではなく、色々な立場の意見を尊重して話し合い、ご利用者にとって最善の策を生み出せたときは、やりがいに感じますし、この現場ならではの面白さだなと思います。

今までに印象的だったエピソードはありますか?

2年程前、認知症を患っている80代男性の方がいました。その方は糖尿病で、通院が難しく訪問診療を利用されていました。訪問診療の先生と看護師さんが二人でインスリンの注射を打とうとしたところ、その方が注射器が飛んでいくぐらい嫌がられて…。先生も「もうインスリンの注射は無理だ」とお手上げ状態だったのですが、その方は毎日のようにデイサービスに来てくださっていた方だったので、もしかしたら安心できるデイサービスの環境の中であれば注射ができるのではと引き受けたんです。

結果、訪問診療の先生でもダメだった注射が、施設の中で私たち看護師が会話をしながら行うことで無事注射をさせて頂けたんです。認知症の方にとって安心できる環境、見慣れた顔、関係性があることがとても重要なんだと改めて感じさせられた出来事でした。

それからは週一回のインスリンの注射も打てるようになり、数値もだいぶ改善し、ご利用者も在宅生活を長く過ごすことができました。私たち看護師に任せてくださった先生、そこまで話をまとめてくださったケアマネジャーさん、信じて引き受けて来てくれた相談員、皆に感謝したいなと思いましたし、現場で働く皆の信頼関係があったからこそ、上手くいった事例だと思います。

 お仕事をしている中で感じる、「福音会らしさ」はどんな部分でしょうか?

福音会には「三つの心」という法人理念があり、その中の一つに「感謝の心」があるのですが、まさにその通り、職員皆に感謝の心があると思います。助けてもらったときにも「ごめんなさい」ではなく「ありがとう」が溢れている、そこが福音会らしいなって。

認知症対応型デイサービスのお花見バスツアーに行こうと企画したときも「こういうのはどう?」「こういうのも良いんじゃない?」とどんどん意見が続いて、上司も「じゃあやってごらん」とサポートしてくれる。誰かが何かやりたいと言ったことに対して皆が能動的になってくれる、そんな人達が集まっている職場ですね。

田島茉美 インタビュー04


看護師として、ご利用者のために。
主任補佐として、職員皆のために。


今後の目標を教えてください。

看護師としては、今後も認知症の方や高齢者の方に対する看護の知識やスキルを深めていきたいと思っています。主任補佐としては、誰か一人じゃなく、皆が働きやすい環境を実現できるように、常勤・非常勤の垣根なく全員とコミュニケーションを取りながら、仕事をしていて楽しいと思える職場づくりをしていきたいです。

入職を目指している方へメッセージをお願いします。

この大泉学園デイサービスセンターで、新しい一歩を踏み出そうとしている方を心から歓迎します!一緒に素晴らしいチームを作っていきたいと思います。フレッシュな視点やアイデアを期待しています!